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古い軽トラが海外で売れる理由輸出買取の仕組みと、売るときの注意点

この記事の結論
  1. 米国には、製造から25年以上たった車なら米国の安全基準を満たさなくても輸入できる決まりがあります。
  2. ただし、輸入できても公道を走れるかは州ごとに違い、すべての古い軽トラが高く売れるわけではありません。
  3. 輸出に強い買取店と、廃車買取などほかの売り先の値段を比べて決めます。

古い軽トラが海外で人気と言われる理由と、輸出向けに売るときの注意点をまとめました。 米国の制度は、米国の税関や規則の公式情報で確かめています(2026年9月29日に確認)。

結論:輸出の需要はあるが、すべての古い軽トラが高く売れるわけではない

古い日本の軽トラが、米国の農場などで使われていることは報じられています。 米国には、製造から25年以上たった車を輸入しやすくする決まりもあります。

ただし、次の3つに気をつけてください。

  • 25年は「製造から」数えます。25年に届かない車は、米国への輸入が難しくなります。
  • 輸入できても、公道を走れるかは州ごとに違います。走れない州もあります。
  • 値段は、年式・状態・そのときの需要で変わります。

報道で紹介される高値の話題は個別の例で、相場ではありません。

古い軽トラが海外で売れる理由

米国の「25年ルール」

米国では、車を輸入するとき、原則として米国の安全基準(FMVSS)を満たす必要があります。 米国の税関(CBP)は、25年未満の車は原則としてこの安全基準を満たす必要がある、と案内しています。 一方で、米国の連邦規則(49 CFR 591.5)には、25年以上たった車は、その旨を申告して輸入できるという決まりがあります。 これが、いわゆる「25年ルール」です。

気をつけたいことがあります。

  • 数えるのは「製造から」です。日本の車検証にある「初度検査年月」(初めて車検を受けた年月)とは、少しずれることがあります。
  • 排ガスについては、米国環境保護庁(EPA)の別の決まりがあります。EPAは、古い車でもエンジンが元のものと同じであることなどを求めています。
  • 輸入の手続きをするのは、買い取った業者や米国側の輸入者です。売る側が米国の手続きをすることは、ふつうはありません。

小さく丈夫で、農場・私有地の作業車として使われる

日本の軽トラは、米国の農場などで使われていると報じられています。 AUTOCAR JAPAN(2020年6月8日)は、小さい車体でも荷物をたくさん積めること、燃費や小回りのよさ、日本製への信頼などを、人気の理由として紹介しています。 ただし、これは報道の内容で、需要の大きさを示す統計ではありません。

米国以外の国への輸出

輸出で値段がつきやすい軽トラの条件

いまわかっている範囲では、少なくとも米国向けなら「製造から25年以上」が前提になります。 それ以外の条件は、業者によって考え方が違う可能性があるので、複数の店に聞いてください。

輸出の規制・リスク

州によっては公道を走れない

米国に輸入できても、公道を走れるかどうかは州が決めます。 たとえば、メーン州の自動車局は、公式ページで「ミニトラック」を公道で使えない車(オフロード車)の例にあげています。 ほかの州でも、登録や公道の走行を制限する動きが報じられています。たとえば米国の自動車メディア Carscoops(2024年5月20日)は、ロードアイランド州が軽自動車の登録を取り消そうとしていると伝えました。その後の扱いは変わっている可能性があるので、最新の状況は各州の公式情報で確かめる必要があります。 州の決まりが変われば、米国側の需要も変わる可能性があります。

為替・船の運賃

海外に売る値段は、円とドルの交換の比率(為替)や、船で運ぶ費用によっても変わる可能性があります。 今日の査定額が、来月も同じとは限りません。

輸出に強い買取店の探し方

次の点を、公式サイトで確かめます。

  1. 海外に売る販路を持っていると、はっきり書いているか
  2. 古い年式の軽トラの買取実績を、年式や状態つきで公開しているか
  3. 輸出のための手続き(輸出予定届出証明書)を代わりにしてくれるか
  4. 中古品の売り買いに必要な許可(古物商許可)の番号などを表示しているか
  5. お金がいつ、どうやって支払われるか

輸出に強い店だけでなく、廃車買取や、ふつうの買取店の値段とも比べます。 輸出向けの値段がつかなくても、部品や鉄資源として値段がつくことがあるからです。

輸出買取に出すときの注意点

手続き:輸出予定届出証明書

軽自動車を輸出するときは、軽自動車検査協会で「輸出予定届出証明書」の交付を受けます。 ふつうは、買い取った業者が代わりに手続きします。自分でする場合の主な書類は次のとおりです。

  • 車検証の原本
  • ナンバープレート
  • 輸出予定届出証明書交付申請書(軽第4号様式の2)
  • 持ち主以外が手続きするときは申請依頼書

手数料は1件500円です。 すでに一時使用中止(自動車検査証返納届)をしている車なら、そのとき受け取った返納証明書を使います。

戻らないお金・戻るお金

  • 重量税:戻りません。重量税が戻るのは解体したときで、輸出のための手続きの場合は対象外です。
  • 自賠責保険:輸出予定届出証明書があれば解約でき、残りが1か月以上なら保険料の一部が戻ります(保険会社に確かめてください)。
  • 軽自動車税:月割りで戻る仕組みはありません。4月1日の持ち主に1年分がかかります。
  • リサイクル料金:中古車として売るときは、車の値段とは別に、預けてあるリサイクル料金に当たる額を受け取る仕組みです。明細に入っているかを確かめます。

契約と支払い

車の売却は、クーリング・オフ(一定の期間なら無条件で契約をやめられる仕組み)の対象外です。 国民生活センターは、契約の前に、キャンセルの決まりや支払いの条件を確かめるよう呼びかけています。 「船に積んでから支払う」など、支払いが遅くなる条件がないかも確かめます。

困ったときは、消費者ホットライン188に相談できます。

海外の話題は夢がありますが、決め手は「いくらで、いつ支払われるか」です。書面で比べると安心です。

売るまでの流れ

  1. 車検証で年式を確かめる:初度検査年月を見て、製造からおおよそ何年かをつかみます。正確な製造年月は、買取店に確かめてもらいます。
  2. 値段を聞く:輸出に強い店、廃車買取、ふつうの買取店の2〜3か所に聞きます。
  3. 条件を書面で比べる:金額、引き取りの費用、手続きの代行、支払いの日、キャンセルの決まり。
  4. 契約して車を渡す:車検証、自賠責保険の証明書、リサイクル券などを渡します。
  5. 手続きの完了を確かめる:輸出予定届出証明書の交付や名義の手続きが終わったかを、店に確かめます。
  6. お金を受け取る:約束の日に振り込まれたかを確かめます。

名義が亡くなった家族のままなら、先に家族への名義変更が必要です。 軽自動車検査協会の案内では、戸籍謄本など、または法務局が出す法定相続情報一覧図を使います。

まとめ

  • 米国の「25年ルール」は、製造から25年以上たった車の輸入に関する決まりです。
  • 輸入できても、州によっては公道を走れません。どの古い軽トラも高く売れるわけではありません。
  • 輸出に強い店、廃車買取、ふつうの買取店の値段を比べて決めます。

20年以上前の車は20年・25年前の軽トラの買取、廃車との比べ方は軽トラは廃車にする?売る?、売り先全体は軽トラ買取のおすすめをご覧ください。

参考にした資料

よくある質問

25年ルールとは何ですか?

米国で、製造から25年以上たった車は、米国の安全基準(FMVSS)を満たしていなくても輸入できるという決まりのことです。米国の税関(CBP)の案内や、米国の連邦規則で確かめられます。排ガスについては、別に米国環境保護庁(EPA)の決まりがあります。

20年前の軽トラも米国に輸出できますか?

25年ルールは製造から25年が条件なので、20年前の車はまだ対象になりません。米国以外の国に売る業者もあるので、売り先ごとに聞いてください。

ニュースで見た高値の例と同じくらいで売れますか?

報道される高値は個別の例で、相場ではありません。ご自分の車の値段は、査定で確かめてください。

輸出に売ると重量税は戻りますか?

戻りません。重量税が戻るのは解体したときで、輸出のための手続きの場合は対象外だと、国税庁などの資料に書かれています。

書いた人:農機・軽トラ売却ナビ編集部
買取業者ではない立場で、公的な資料や業者の公式情報をもとに比べています。運営者について