軽トラは廃車にする?売る?廃車買取の仕組みと、手続き・費用・戻ってくるお金の比較
- まず買取や廃車買取で値段を聞き、自分で廃車にするのは最後の手段にします。
- 解体して廃車にすると、車検の残りが1か月以上あれば、重量税と自賠責保険の一部が戻ります。
- 軽自動車税は月割りで戻りません。4月1日の持ち主に1年分かかるので、手放すなら3月中が目安です。
古い軽トラを、廃車にするか売るかで迷っている方へ。 手続き、費用、戻ってくるお金を、軽自動車検査協会や国税庁などの公式の資料で確かめて整理しました(2026年9月29日に確認)。
結論:まず値段を聞き、自分で廃車にするのは最後の手段
値段がつけば、手続きを任せたうえで、お金を受け取れることがあります。 値段がつかないとわかってから、自分で廃車にすることを考えても遅くはありません。
順番の目安は次のとおりです。
- 車の買取店か、車のまとめて査定(一括査定)で値段を聞く
- 動かない車や古い車なら、廃車買取(古い車や動かない車を引き取って買い取る業者)にも聞く
- どこも値段がつかず、引き取りにお金がかかるときに、自分で廃車にする

廃車にしたあとで「売れたかもしれない」と気づいても、元には戻せません。先に値段を聞いておくと安心です。
軽トラの廃車は2種類あります
軽トラなどの軽自動車の廃車は、市役所ではなく、軽自動車検査協会の事務所で手続きします。 窓口は、車を使っている場所(使用の本拠の位置)を受け持つ事務所です。受付時間内に出します。
もう使わないとき:解体返納
車を解体(スクラップ)にしたときの手続きです。 解体が終わったと、引き取った業者から連絡が来てから申請します。 手数料は無料です。
しばらく使わないとき:自動車検査証返納届(一時使用中止)
車は残したまま、ナンバーと車検証を返す手続きです。 車庫にしまっておく、あとで売るかもしれない、というときに使います。 返したことの証明書をもらう場合は、1件450円かかります。
一時使用中止にした車をあとで解体したときは、「解体届出」という手続きをします。手数料は無料です。
| 手続き | どんなときか | 主な書類 | 手数料 |
|---|---|---|---|
| 解体返納 | 解体して、もう使わない | 車検証の原本、ナンバープレート、移動報告番号、解体届出書 | 無料 |
| 自動車検査証返納届 | しばらく使わない | 車検証の原本、ナンバープレート、返納届出書 | 証明書をもらうなら450円 |
| 解体届出 | 返納したあとで解体した | 移動報告番号、解体届出書 | 無料 |
家族など、持ち主ではない人が手続きするときは、申請依頼書も必要です。 ナンバープレートをなくしたときは、なくした理由を書く書類(車両番号標未処分理由書)を出します。
自分で廃車にする場合の流れ
- 引き取る業者に車を渡す:市町村などに登録している引取業者(解体業者や整備工場など)に渡します。このとき、リサイクル券も渡します。
- 引取証明書を受け取る:「使用済自動車引取証明書」を必ず受け取ります。ここに書かれたリサイクル券番号が「移動報告番号」になります。
- 解体の連絡を待つ:業者から、解体が終わったという連絡が来ます。
- 軽自動車検査協会で解体返納をする:車検証の原本、ナンバープレート、移動報告番号、解体届出書を出します。重量税を戻してもらう申請も、ここで一緒にします。
- 自賠責保険を解約する:保険の証明書に書かれた保険会社に連絡します。
- 任意の自動車保険に入っているなら、保険会社に連絡する
自分で廃車にするときの費用
軽自動車検査協会での解体返納の手数料は無料です。 一方で、引き取り・解体・レッカーの費用は、業者や地域、車の状態によって変わります。 申し込む前に、何にいくらかかるかを書面で出してもらうと安心です。
リサイクル料金
自動車のリサイクル料金は、新車を買ったときに払う仕組みです。 自動車リサイクル促進センターの案内では、廃車にするときは、まだ払っていない分がある場合だけ払います。 リサイクル券をなくしたときは、自動車リサイクルシステムのページで「預託状況」を調べて印刷すれば、代わりに使えます。
名義が亡くなった親のままのとき
軽自動車検査協会は、家族への名義変更と廃車(一時使用中止か解体返納)を、同じ日にできると案内しています。 廃車の書類に加えて、名義変更の書類がいります。 名義変更には、亡くなったことと相続する人がわかる戸籍謄本など、または法務局が出す「法定相続情報一覧図」が必要です。 くわしい書類は、軽自動車検査協会のコールセンターで確かめられます。
廃車買取に頼む場合
廃車買取は、古い車や動かない車を引き取り、値段がつけばお金を払う業者です。 解体返納などの手続きを代わりにしてくれる会社もあります。
公式サイトの表記の例です(2026年9月29日に確認)。
- カーネクストは「査定・引取・面倒な手続きの代行まで、すべて無料」と書き、注記で「一部離島を除く」としています。代金は、引き取りが終わってから原則1週間から2週間ほどで振り込むとしています。
- ハイシャルは、引き取りと手続き代行の費用はかからないと書き、「一部の島しょ部を除く」と注記しています。値段がつかない場合でも、廃車の対応を無料で行うとしています。
このように、「無料」には条件があり、値段がつかない場合もあります。 申し込むときは、次のことを確かめます。
- 自分の住んでいる地域が、無料で引き取る範囲に入っているか
- 動かない車、車検が切れた車でも引き取るか
- 戻ってくる重量税や自賠責保険のお金が、買取額に含まれているのか、別に戻るのか
- 名義が亡くなった家族のままでも、手続きを代わりにしてもらえるか
- いつ、どうやってお金が支払われるか
- 契約したあとで断るとき、キャンセル料がかかるか
戻ってくるお金・戻ってこないお金
自動車重量税(戻ることがある)
車検のときに払った、重さにかかる税金(自動車重量税)は、次の条件をすべて満たすと、残りの期間の分が戻ります。軽自動車も対象です。
- 自動車リサイクル法にそって、きちんと解体されたこと
- 解体返納(または解体届出)と同時に、戻してもらう申請(還付申請)をすること
- 車検の残りが1か月以上あること
戻る額は「払った重量税 × 車検の残りの月数 ÷ 車検の期間の月数」で計算します。 国税庁などの案内の計算例では、軽自動車で6,600円を払い、残りが5か月なら、6,600円 × 5か月 ÷ 24か月 = 1,375円です。 申請には、振込先の口座とマイナンバーを書きます。お金が振り込まれるまで、おおむね2か月半ほどかかるとされています。 輸出のための手続きの場合や、車検の残りが1か月に満たない場合は、戻りません。
自賠責保険(戻ることがある)
自賠責保険は、廃車の手続きをしたあとに解約できます。 損保ジャパンの案内では、解約日から満期日まで1か月以上残っていれば、保険料の一部が戻ります。 解約には、廃車したことがわかる書類(自動車検査証返納証明書など)が必要です。 戻る額は、保険会社に確かめてください。
軽自動車税(戻らない)
軽自動車税には、月割りで戻る仕組みがありません。 4月1日の時点の持ち主に、その年度の1年分がかかります。 4月2日以降に廃車にしても、その年度の分は全額を納めます。 反対に、3月中に廃車の手続きを終えれば、次の年度の軽自動車税はかかりません。
売った場合も、軽自動車税は4月1日の名義の人にかかります。3月末に売ったのに名義変更が4月にずれこむと、前の持ち主に1年分がかかることがあります。名義変更をいつ終えるか、買い取る業者に確かめてください。
自分で廃車・買取・廃車買取の比較
| 項目 | 自分で廃車 | 買取店・まとめて査定 | 廃車買取 |
|---|---|---|---|
| 受け取るお金 | なし(重量税・自賠責が戻ることはある) | 値段がつけば買取額 | 値段がつけば買取額。つかないこともある |
| かかる費用 | 引取・解体・レッカーの費用がかかることがある | 申し込み先に確認 | 引取・手続きを無料と書く会社がある(離島などは除く) |
| 手続き | 自分でする(協会・保険会社) | 名義変更をしてもらえるか確認 | 代わりにすると書く会社がある |
| 動かない車 | 引取業者に運んでもらう | 店による | 対応すると書く会社がある |
| 重量税の還付 | 解体返納のときに自分で申請 | 解体しないので対象外 | 買取額に含むか、別に戻るかを確認 |
困ったときや、契約でもめたときは、消費者ホットライン188(お住まいの地域の消費生活センターにつながります)に相談できます。
農機具もまとめて処分するなら
軽トラと一緒に農機具も手放す方は、農機具の処分方法の比較をご覧ください。
まとめ
- 廃車にする前に、買取と廃車買取で値段を聞きます。
- 自分で廃車にするなら、軽自動車検査協会で解体返納をします。手数料は無料です。
- 重量税と自賠責保険は、車検の残りが1か月以上あれば一部が戻ります。軽自動車税は戻りません。
古い軽トラは20年・25年前の軽トラの買取、海外向けの売り方は古い軽トラが海外で売れる理由、売り先全体は軽トラ買取のおすすめをご覧ください。
参考にした資料
- 解体返納(軽自動車検査協会)(2026年9月29日に確認)
- 自動車検査証返納届(一時使用中止)(軽自動車検査協会)(2026年9月29日に確認)
- 解体届出(軽自動車検査協会)(2026年9月29日に確認)
- 名義変更(売買・譲渡・その他)(軽自動車検査協会)(2026年9月29日に確認)
- Q. 3-003 軽自動車の所有者が死亡し、今後使用する予定がないので廃車にしたい(軽自動車検査協会 手続きナビ)(2026年9月29日に確認)
- 使用済自動車に係る自動車重量税廃車還付制度について(国税庁・国土交通省・軽自動車検査協会)(2026年9月29日に確認)
- 自動車を廃車しました。解約したら保険料は戻りますか?(損保ジャパン)(2026年9月29日に確認)
- 『自賠責保険』の自動車の廃車が確認できる書類(損保ジャパン)(2026年9月29日に確認)
- 年度の途中で譲渡・廃車した場合の軽自動車税(柏市)(2026年9月29日に確認)
- リサイクル料金の支払い・受け取りの流れ(自動車リサイクル促進センター)(2026年9月29日に確認)
- 自動車ユーザーの方(自動車リサイクルシステム)(2026年9月29日に確認)
- カーネクスト 公式サイト(カーネクスト)(2026年9月29日に確認)
- ハイシャル 公式サイト(ハイシャル)(2026年9月29日に確認)
よくある質問
廃車にすると軽自動車税は戻ってきますか?
戻りません。軽自動車税には月割りで戻る仕組みがなく、4月1日の持ち主にその年度の1年分がかかります。4月2日以降に廃車にしても、その年度の分は納めます。
軽自動車でも重量税は戻りますか?
戻ることがあります。解体して、解体返納と同時に申請し、車検の残りが1か月以上ある場合に、残りの期間の分が戻ります。輸出のための手続きでは戻りません。
廃車買取なら必ず値段がつきますか?
必ずとは言えません。「値段がつかない場合も無料で廃車にする」と書いている会社もあります。申し込む前に、公式サイトの表記と対象外の条件を確かめてください。
名義が亡くなった親のままでも廃車にできますか?
できます。家族への名義変更と廃車の手続きを、同じ日にできると軽自動車検査協会が案内しています。廃車の書類に加えて、戸籍謄本などが必要です。